
突然ですが皆様は車の排気量と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
自動車販売店や販売サイトで年式や本体金額と同じように大きく表示されていることが多い排気量ですが、これがなぜ年式や金額と同じくらいアピールされている値なのかはご存じでしょうか?
このブログではそんな車の排気量についてどこまで知っておくべきかを解説していきます。
1.車の排気量とは?

排気量というと上の画像のような排気口(マフラー)から排出される排気ガスの量のことだと思いがちですが、実は少し違うのです。
排気量は簡単に言うと『エンジンが吸い込める空気と燃料の総量』であり、
○○ccや○○Lという単位で表されています。
完全に比例しているわけではありませんが、排気量が多いと排気ガスの排出量も増えてしまうという関係がややこしいため、排気量=排気ガスの排出量だと勘違いされがちなのです。
車のスペックとして記載される排気量はエンジンの『シリンダー内径面積×ピストン行程×気筒数』によって導き出された数値なのですが、専門的な話なのでただ車の購入を検討している方はここまで気にする必要はないかもしれません。
2.排気量によって何が変わる?

車の排気量はエンジンを回す力だと言えるでしょう。
その力が大きければ大きいほど車の加速力や静粛性が向上します。
つまり排気量は車がどれだけ力強く安定した走りが可能かを表す一つの指標なのです。
一方で排気量が多いエンジンはそれだけ燃料を消費してしまいます。
メリットがある分、環境汚染の原因となる排気ガスの排出や燃料を多く使用することによる経済的負担の増加など、デメリットも存在します。
また、排気量は車が軽自動車か普通車かどうかを定義するための指標にもなっているのです。
軽自動車と聞くとその定義は車体の大きさ(長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下)と思われがちですが、実はそれだけではなく排気量が660㏄以下である必要があります。
自動車税は軽自動車かそれ以外で大きく変わってくるため知っておいて損はないでしょう。
3.排気量は気にすべき?

排気量がどういったものかを理解することが出来ましたが、
実際どこまで重要なのでしょうか。
その答えは車をどういった用途で使用するかによって変わってくるでしょう。
車をただ移動手段としてみた場合はそこまで気にする必要はないかもしれません。
排気量を気にする場面は主に3つあります。
1つ目は維持費、
2つ目は走行性能、
3つ目は環境への影響と燃費です。
維持費
自動車税は車を所有している以上、年に一度必ず納めなければいけません。
軽自動車は一律10,800円ですが、それ以外の自動車は排気量によって変わります。
排気量が1000㏄以下(軽自動車を除く)ならの25,000円、排気量が1000cc超から1500cc以下なら30,500円といったように排気量が多くなるにつれて納める税金も高くなってしまいます。
そのため維持費を抑える場合はなるべく排気量が少ない車種を選ぶ必要があります。
走行性能
排気量は走行性能に大きく関わってきます。
排気量の多い車はそれだけエンジンの性能が高いため、よりスムーズに運転できます。
また、排気量が多いと無理にエンジンの回転数を上げる必要がなく、稼働音が気になりにくいというメリットもあります。
運転中の負担が減るため、趣味で車を運転したい人にとっても排気量は重要なのです。
環境への配慮と燃費
排気ガスに含まれるCO₂や窒素酸化物は地球温暖化、光化学スモッグ、オゾン層の破壊といったような大気汚染の原因になってしまいます。
完全に比例しているわけではないとは言っても、排気量が多いとその分多くの燃料を消費してしまい、その結果燃費が悪くなったり排気ガスの排出量が多くなってしまいます。
排気量が多い車は便利な反面、こういった点が問題になることもあります。
4.高い排気量が必要な車とそうじゃない車

これまで解説してきたことから分かる通り、車には高い排気量が必要な車種もあればそこまでの排気量を必要としない車も存在します。
分かりやすくボディタイプごとに排気量の重要度を見ていきましょう。
セダン 排気量重要度 中~高

セダンは最もスタンダードなボディタイプです。
快適な走行性能が売りのセダンの排気量は比較的高くなりがちです。
一般的なセダンは1500㏄前後ですが高級セダンになると2500㏄や3000㏄の車種もあり、ドライブが趣味のユーザーの需要を満たすために排気量が高くなりがちです。
軽自動車 排気量重要度 低

軽自動車は排気量が660㏄以下と決まっており、それ以上を超えることはありません。
そのためパワー不足だと感じる場面に遭遇することもあるのですが、軽自動車はあくまで比較的安価で小回りが利く移動手段としての役割を果たしているため排気量を気にかける必要はありません。
SUV 排気量重要度 高

SUVは高い排気量を必要とします。
車体が大きく積載量にも優れているため、それを動かすためのパワーが必要なのです。
多くのSUVがアウトドア性能を追求しているため2000㏄を超えますが、一方でトヨタのライズのような車体が小さく街乗りがメインのコンパクトSUVはそれほどパワーが必要ではないため排気量が少ないこともあります。
また、同じ理由からミニバンも高い排気量を必要とします。
コンパクトカー 排気量重要度 低~中

明確な定義というわけではありませんがコンパクトカーは多くの場合、排気量が1500㏄以下です。
軽自動車は最大4人、コンパクトカーは最大5人の搭乗を想定されているため軽自動車よりパワーが必要です。
軽自動車では上り坂などでどうしてもパワー不足を感じてしまいがちですが、コンパクトカーであればよほど重い荷物でも運ばない限りその心配はないでしょう。
5.まとめ

排気量はその車の持つエンジンの性能を把握するのに役立ちます。
しかしそれだけではありません。
自動車販売店や中古車サイトで車のスペックとして排気量が大きく書かれているのにはただ性能の良さを表すだけでなく、排気量による自動車税の支払いのような維持費に大きく関わってくる要素だからというのも理由の一つです。
自分のライフスタイルにあった車を選べばおのずと排気量もそれに伴った性能になるため、
排気量そのものを気にするという場面は多くありませんが、車の性能や維持費に関わるため知っておくことは重要です。
同じ車種でもグレードによって排気量が変わる車種もあり、車選びに迷ってしまうことがあるかもしれません。
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